阪神タイガース優勝への道 2019年 甦れ藤浪晋太郎!!
こんにちは!!!
今回も阪神タイガース2019年優勝を目指した記事を掲載します。
今回は藤浪晋太郎について語ります。
なぜ、彼はコントロールを乱したのか。答えは意外なところにあります。
目次
藤浪晋太郎
選手概要
大阪桐蔭高校出身。2012年春夏甲子園連覇に貢献した、絶対的エース。同年ドラフト会議にて和田監督(当時)が引き当てた。1年目からローテンション入りし、1967年の江夏豊以来46年ぶり5人目であった、高卒ルーキー10勝を挙げた。2年目は11勝、3年目は14勝を挙げた。高卒1年目から3年連続の二桁勝利は2001年の松坂大輔以来14年ぶりの史上9人目だった。
特徴は身長194㎝から投げ下ろす、平均球速約149km/h・最速160km/hの動く速球(フォーシーム・ツーシーム)とカットボール、平均約141km/hのフォークボール。
成績(2013年~2018年)
年度 | 所属球団 | 登板 | 勝利 | 敗北 | 完投 | 自責点 | 防御率 |
2013 | 阪 神 | 24 | 10 | 6 | 0 | 42 | 2.75 |
2014 | 阪 神 | 25 | 11 | 8 | 2 | 64 | 3.53 |
2015 | 阪 神 | 28 | 14 | 7 | 7 | 53 | 2.4 |
2016 | 阪 神 | 26 | 7 | 11 | 2 | 61 | 3.25 |
2017 | 阪 神 | 11 | 3 | 5 | 0 | 27 | 4.12 |
2018 | 阪 神 | 13 | 5 | 3 | 1 | 42 | 5.32 |
制球難が藤浪を苦しめる
2017年4月4日ヤクルト戦の悪夢
この試合から藤浪の制球難は始まったと言われている。
【プロ野球】乱闘!バレンティン退場 藤浪の投球が畠山頭部付近に 4月
5回畠山に対して投じた1球が左肩をかすめ頬に当たる。この死球をきっかけに両軍入り乱れる乱闘となり、暴力行為を図った矢野コーチ(当時)とバレンティンは退場となった。たしかにこの日以降、藤浪の成績は下降線を辿る。
藤浪はイップスなのか
上記の件以降、藤浪のデッドボールはニュースに取り上げられる。
2017年8月16日 大瀬良 デッドボール 素晴らしいスポーツマンシップ‼ 広島 カープ ハイライト
一部の精神科医は藤浪の制球難は精神的な部分に原因があるとし、治療が必要と言われている。桑田、落合などのOB選手は技術に問題があるとし、藤浪の制球難は様々な議論を呼ぶことになった。
藤浪はそもそも正統派ではない
インステップ投法
藤浪は入団当初からインステップ投法だ。インステップ投法とは右投手の場合、投球動作時に前足(左足)が軸足(右足)よりも右側に着地し、体をクロスして投げる投法だ。右打者には自分に近づいてくるように投げてくるため、非常に圧迫感を感じる。
しかし、デメリットがあるため、ほとんどの投手はこの投法をあまり取り入れない。インステップ投法は体を捩じって投げるため、肘、肩、腰に負荷がかかる。そのため、故障が付き物になってしまう。そして、これらの負荷から必然的に抜け玉や引っかかっ球が増える。
そもそも、そうゆう投げ方なのだ。
元から制球力はない
これは藤浪と同じ2013年入団選手の2018年までの成績だ。菅野はコントロ―ルが良いので差が開くのはわかります。小川は成績的には伸び悩んでいるがやはり四死球率は藤浪よりも良い。
そもそもコントロールが良い投手ではないのだ。藤浪の四死球率は異常値だ。10打者に1人と確率で四死球を出している。それでも14勝を挙げることができるのだ。それだけ球威に力があるのだ。そこを評価するべき。
金本監督がかけた余計なプレッシャー
金本監督は藤浪に対して、かなり厳しい発言を繰り返してきた。「エースとしての自覚」を植え付けようとしました。しかし、そんなことは必要なのか。藤浪においては必要ないと考える。真面目だからだ。ダルビッシュも田中将大もシーズンによって浮き沈みはあったが、しっかりエースとなった。素質があるのだから、本人に任せておけばよい。打者と違って投手はマイペースなのだ。
2017年以降、フォーム改良など色々取り組んでいたが、全て裏目っているように感じる。2015年打者の援護がほとんどない中で14勝挙げたんだから、ほっとけばいい。
藤浪はどうすれば勝てるのか ヒントは井川
井川慶の例
選手名 | 年度 | 所属球団 | 四球 | 死球 | 打者に対して四死球率 | 防御率 |
井川慶 | 2001 | 阪 神 | 89 | 3 | 11% | 2.67 |
2002 | 阪 神 | 53 | 7 | 7% | 2.49 | |
2003 | 阪 神 | 58 | 3 | 7% | 2.8 | |
2004 | 阪 神 | 54 | 6 | 7% | 3.73 | |
2005 | 阪 神 | 60 | 1 | 8% | 3.86 | |
2006 | 阪 神 | 49 | 6 | 7% | 2.97 |
井川は2003年、2005年の優勝に貢献した大エースである。彼は2001年、制球難に苦しんだが、2002年に制球難を克服しました。
井川はずっと制球難だった
井川がメジャーで活躍できなかったのは、コントロールが悪かったからだ。四球が多い以上にコントロールが甘いのが問題だった。要は制球難はそう簡単に治らないのだ。しかし、それでも井川は阪神ではエースだった。上記の成績表の防御率がポイントだ。彼は2001年に四球率は高いが防御率は悪くないということだ。この手の投手はコントロールの乱れと自責点はあまり関係ないということだ。
責任ある立場が選手を伸ばす
では、何が井川の中で変わったのか。それは立場だ。2002年、監督に就任した星野監督は井川を開幕投手に抜擢した。変わったのは完投の数だ。前年の2試合から、8試合に急増した。2001年登板は29試合、2002年は31試合だ。試合数が上がったのではなく、完投に星野監督はこだわった。このタイプのピッチャーはムラッ気が激しい。いい日はめちゃめちゃいいし、悪い日は悪い。いい日はとことん最後まで使う。結果的に防御率は変わっていないが勝ち星は伸びた。「自分で勝利をつくれ」という星野監督のやり方だ。決して多く貯金を作ったわけではないが、(2003年の20勝5敗以外は平均して4.5勝)確実に10勝する。四死球を技術的に減らしたというよりは、減らさないと勝てないような状況をつくった。井川は奪三振数が2001年の171から201に急増した。対戦打者数は2001年829人、2002年830人だ。勝負強さが高まったのだ。
藤浪に任せろ
14勝を挙げた2015年の完投数は7。金本監督が就任した2016年は2に減っている。しかし、特質して2016年藤浪の調子が悪かったわけではない。四球率は同じ11%だ。金本監督は我慢できなかったのだ。彼は超進化型の投手だ。使えば使うほど、能力を向上する。とにかく使い続ける。開幕投手もメッセンジャーではなく、藤浪を抜擢するべきだ。口であれこれ言うのではなく、立場を与えることが大事なのだ。
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まとめ
今、阪神タイガースは強い球団ではない。だから我慢できるはずだ。彼を投げさすのだ。それは決して特別扱いではない。ど真ん中のストレートで相手のバットをへし折れる投手は今の阪神には藤浪しかいない。かつての藤川を見ればわかるように、制球以上に威力は武器になるのだ。
立場が人を育てるというが、藤浪にはそれが合っている。真面目だからだ。決して、立場だけで満足はしないだろう。口であれこれ言うと考えすぎてしまう。今の藤浪の自身の無さそうな投球はそこが原因だろう。
今年からは暴れ馬の井川をコントロールした矢野が監督だ。その知恵を存分に生かしてほしい。藤浪なしで優勝はありえないのだから。
それでは!!!
シュワッチ!!!