みんなで映画を見よう委員会

おススメ映画、おススメTV、脚本講座、紹介ブログ そして、阪神タイガースを応援します

「桐島、部活やめるってよ」を今さら紹介②【キャラクター紹介②実果(清水くるみ)】 映画、舞台の脚本家演出家を目指す君へ②

ザ・ヒューマン実香

f:id:cinemahero:20190211133044p:plainf:id:cinemahero:20190210124847p:plain

 

前回に引き続き4人のキャラクターについて紹介していく。

今回はザ・ヒューマン実果

話の流れがわからい方はこれをを見てね

 

www.gogomovieranger.com

Huluプレミア

前回の沙奈(松岡茉優)の説明を少し使うので

わからい方は見てね

 

www.gogomovieranger.com

 

Huluなら月額933円(税抜)で映画、国内外のドラマが見放題!

 目次

 

人間の弱さの象徴

 

主人公は前田じゃないの?

 

って声がまた聞こえてきそう 

そう。主人公は前田(神木隆之介)。映画的にはそう作ってる(実際、その方が面白い)

 

しかし、そこが一部の人間に桐島が認められない要因でもある

 

前田に一切、共感出来ないならば実果を見よう。

 

 

今回はある意味、最も人間味のあるキャラクター実果

 

前回、沙奈(松岡茉優)みたいな人間が一番多いって言ったじゃーん(笑)

f:id:cinemahero:20190211135021p:plain

 

って声が聞こえてきそう(笑)

 

その通り、沙奈は人間社会競争の象徴なので

 

まず沙奈を目指し、問答無用で戦う人

沙奈になりたい、なれなければいけないと思っている人は多い。

f:id:cinemahero:20190211140042p:plain

 

いやいや、あんなことできない!

って人も多いよね

 

そう!ほとんどの人は沙奈のように非情にはなれない

 

思想的には沙奈のようになるべきだとわかっていても

結局は実果のようになる

 

それが人間なのだよ

 

だから、沙奈のようになりたいと思っていても、

実際は実果になっている人は多いはず

 

だからザ・ヒューマン実果なのだ!

f:id:cinemahero:20190211140408p:plain

 

実果とは

この物語では

ボス(梨沙 山本美月)、2番手沙奈を筆頭にした4人組が

ヒエラルキー上流の象徴として描かれている

ãæ¡å³¶ æ¸æ°´ããã¿ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

実果はそこに身を置いている

 

実果は沙奈の作り上げた

陽キャラとしての旨味部分だけを享受している

 

 

ヒエラルキーの上流にはいるが、上流の人間は好きになれない、けど上流にはいたい

 

そんなわがままジレンマの象徴

 

 

人間のわかりやすい欲求

つまり、彼女は沙奈のような問答無用な攻撃行動は取りたくないが沙奈と同じ空間にはいたい!!

 

 

ズルっ!!!!

 

f:id:cinemahero:20190211145803p:plain

悪口を言ってるわけではありません(笑)

 

2番手崩れの地獄

こういう人間も多い

一見、楽そうに見えるが

 

実際は地獄だ

f:id:cinemahero:20190211150100p:plain

 

常に危険と隣り合わせ

前回も説明したように沙奈の攻撃対象はボス以外全員

 

2番手に最も近い存在というのは辛い

2番手は威嚇的だからだ

 

一緒にはいるけど、立場は平等ではない

当然だ。2番手になるためにはボス以外を攻撃対象にしなければいけないからだ

 

 

実果は3番手

いや違う2番手崩れだ

 

この世界には3番手はない

ボス以外全て攻撃対象だからだ

 

いやいや、もっと寛容に、チームになれば・・・・

なれない

 

前回も説明したようにボス以下は何も持っていないからだ

f:id:cinemahero:20190211152628p:plain

ボス以外は誰でもいいのだ

 

ボスに近づくためにはボスの位置に自分を引き上げなければいけない。

 

攻撃し続けなければいけない

f:id:cinemahero:20190210221426p:plain

 

美香は2番手争いに敗北したのだ!!

 

誰だって人の上に立ちたい。人に馬鹿にされたくない。羨ましいと思われたい。

誰だってそうでしょ。でも、そうあるためには戦わなければいけない。

でも戦いきれない。そんな象徴が実果。

 

 

そんな2番手崩れを象徴する要素がこの作品では描かれている

「自分を否定できない」「執拗な攻撃」

である。

f:id:cinemahero:20190211154817p:plain



自分を否定できない

そんなしんどいなら

沙奈のようになればいい

f:id:cinemahero:20190211154942p:plain

 

いや、なれない

 

実果は一部の人間は攻撃対象にできるが

生理的にに攻撃できない対象がある・・・・それは自分だ

f:id:cinemahero:20190211153426p:plain


どうゆうことか?

 

作中での沙奈を見てほしい

ほとんど自分に関する言動はない。

 

なぜか。ボスに近づくためには

何も持たない自分の姿は邪魔だからだ

 

沙奈は徹底して人を攻撃するが

自分と相手を比較していない。自分より相手が劣っているかどうかは関係ない

 

「ボス以外は下」「自分=ボスと同レベル」

という洗脳をかけている。そして、完遂している。

f:id:cinemahero:20190211183004p:plain

だから、誰でも攻撃できるのだ

実際問題、相手がどんな人間なのかは関係ないのである。

 

実果にはできなーーーーい!!!

 

自分との比較という基準から離れられない。

だから、自分、分と境遇が近い人間は攻撃できない。

 

 

ãæ¡å³¶ãæ¸æ°´ããã¿ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

序盤のシーンで

帰宅部のボスと沙奈に対し、バトミントン部に所属しているのは

内申点のためだと嘘をつく

 

そんな嘘つく必要ある?

 

あるのだ、あくまで実果の目標はボスの右腕だからだ

 

しかし

f:id:cinemahero:20190211194423p:plain

 

その発言を一緒にいた、ダブルスパートナーのかすみに謝罪している。

本心ではないと。

 

この振る舞いに実果のキャラクター性は凝縮されている

 

バトミントンは好き、でも2番手でもありたい

でも帰宅部にはなれない

 

そんなジレンマ

f:id:cinemahero:20190211195148p:plain

 

 

 


極めつけは彼への同情

 

 f:id:cinemahero:20190211183145p:plain

 

 彼は風助(大賀)

 

実は実果には原作にしか描かれていない裏設定がある

「死んだ姉と比べて自分は何をやっても上手くいかない」

というコンプレックスを抱えているというものである。

 

f:id:cinemahero:20190211200502p:plain

 

風助は桐島が抜けたことでバレー部で試合に出ることができたが

全く活躍できなかった。

必死に練習するが、上手くいかない

鼓舞するチームメイトに「俺はこの程度なんだ」と逆ギレしてしまう

f:id:cinemahero:20190211200255p:plain

 

見つめる実果

ãæ¡å³¶ å®æãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

 

 しかし・・・・・・

沙奈はそんな風助にも容赦しない

風助はボスに生意気に話しかけてしまったため

めちゃめちゃ馬鹿にされてしまう

 

ãæ¡å³¶ æ²å¥ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

 実果はやってしまった・・・・

f:id:cinemahero:20190211234818p:plain

 

風助、そして自分を庇うため沙奈に反抗してしまった。

 

f:id:cinemahero:20190211234921p:plain

 

そして、その態度をボスが来てからも

続けてしまった

 

f:id:cinemahero:20190211235312p:plain

 

これはご法度だーーーーーーーーーー

 

先程のシーンのように沙奈に乗って嘘をつけばよかったが

できなかった

 

自分を否定しきれない。

自分を蹴落として自分を押し上げることはできない。

 

ここが沙奈との差である

 

2番手崩れの限界なのだ

 

ãæ¡å³¶ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

 

 

執拗な攻撃

 

実果なんか、かわいそーーーって思いましたか

f:id:cinemahero:20190212005346p:plain

ここだけ見たらそうかもしれませんね

 

ただ、実果は別に誰に対しても同情し、愛する

マザーテレサのような人間ではありません。

 

f:id:cinemahero:20190212010745p:plain

 もしかすれば、その逆かもしれない

 

別に「みんなで仲良く」を目指すつもりはありません

ヒエラルキーの上流にはいたい

 

 ãæ¡å³¶ åç° å®æãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

 

あくまで自分を攻撃しないというだけ

 

自分より下だと判断した人間には

しっかり攻撃します

 

f:id:cinemahero:20190211140042p:plain

 

しかも、攻撃範囲が沙奈よりも狭いため

攻撃対象になった人間への攻撃が強い

 

映画部の前田(神木隆之介)はヒエラルキーの最下層として描かれるが

 

ãæ¡å³¶ åç°ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

前田を教室の隅から4人組が小馬鹿にするシーン

攻撃の発端を作っているのは実果だ

ãæ¡å³¶ åç° å®æãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

 売店で並んでいる前田に対し

「買わないならどいて」 

といったところなんて横にいる、かすみと比べて

だいぶ冷たいっす(笑) 

 

ある意味、実果の方が沙奈よりも

差別的!!!!!

 

 

沙奈はわかりやすい「ボス以外が攻撃対象」

 

実果の攻撃対象は自分よりも下にいる奴

 

攻撃しないと陰キャラになってしまう

 

しかし、攻撃できるテレトリーが少ない 

だから、攻撃の人数ではなく回数で稼ぐしかないのだ

 

f:id:cinemahero:20190212020213p:plain

 

 

そんなことをしてでも

ヒエラルキーの上流を目指す

2番手を目指すのだ!!!

 

しかし、この恣意的な線引きこそ

彼女を2番手崩れに導くのだ

 

f:id:cinemahero:20190212021052p:plain

 

 

 

なぜなら、ボスの意志に背かなければいけない瞬間が

遅かれ早かれ必ず訪れるからだ

 

 

ãæ¡å³¶ åç° å®æãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ

 

 

 

 

まとめ

どうでしたか?

やっぱり、学校空間だけの話じゃないでしょ

 

 

こんなジレンマに苦しんでいませんか。

 

実果の言動と行動をよく見てください。多くの人が何か感じるはず。

 

実果を見ていて切ない( ;∀;)

っと思ったあなた・・・・・

 

あなたは実果かもしれない

 

少し気を付けてください

あなたは凄く人を傷つけているかも

f:id:cinemahero:20190212024306p:plain

 

 

実果のストレス発散は攻撃できる人間に対する

徹底的な攻撃だからだ 

 

f:id:cinemahero:20190212024711p:plain

 

 

攻撃された側にとっては

ある意味、沙奈よりタチが悪いかもしれない

 

決して悪口を言ってるわけではありません(笑)

 

美香がこの人間社会競争で最もキツイ立場かもしれない

作中で最も情緒不安定なのは美香なのだ

 

 

次回はヒエラルキーのテロリスト前田

【スカパー!】加入月は視聴料0円!加入料も不要!

 

それでは!!

シュワッチ!!

f:id:cinemahero:20190213024145p:plain